失敗しない!カナダでのホームステイ
カナダで留学!
となると、まずはじめに決めなければ行けないのが住む場所です。
初めてカナダに滞在して、しかも語学学校(ESL)に通って英語を勉強するならば、ホームステイが一番のおすすめです。
でもそもそも、「ホームステイ」の定義はなんでしょうか?
簡単に言うと「現地のホストファミリー(ホームステイ先の家族)の家に滞在して、そこで一緒に生活する」ことです。
日本人は、ホームステイに対して神話にも近いあこがれを持っていて、ホームステイに過度の期待を抱いています。
(わたし自身もそうでした!)
ホームステイは現地の人で「ホームステイを受け入れている方」がいて、成り立っています。
ホームステイを受け入れてくれる家庭、ホストファミリーはボランティアでやっている訳ではありません。
でもホテルのように完全にビジネス、という訳でもないのです。
ホームステイでは、現地のホストファミリーの家で部屋を貸してもらい、寝食をともにします。
ホームステイ先の家族構成も下記のようにさまざまです。
- 子どものいる家庭
- 夫婦だけの家庭
- ペットを飼っている家庭
ホストファミリーと共に過ごし、その家庭のことを知り、その家庭の中で生活をしていくこと。それがホームステイの醍醐味でしょう。
でもカナダでホームステイをするときに注意してほしいことがいくつかあります。
事前情報として知っておくことで、ホームステイ先でのトラブルを回避できますよ!
ホームステイの特性
ホームステイを希望する方にまず知ってほしいことがあります。
それは「ホームステイ」というものの特性です。大きくまとめるとこの5つがあります。
ホームステイの特性
- ホームステイ先は1つ1つ個性がある
- ホームステイが決まるのは渡航の直前
- ホームステイ先の決定・変更は難しい
- ホームステイは「民宿」ではない
- 英語が話せなくても大丈夫
では1つ1つ見ていきましょう。
ホームステイ先は1つ1つ個性がある
まず基本として知っておいてほしいことは、ホームステイ先は1つ1つの条件が全く異なることです。
つまり、1つとして同じホームステイ先はないということです。
たとえば、留学した友達が「ホストが学校まで毎日送り迎えしてくれたよ!」と言っていたからと言って、それを期待してはいけません。
あくまで、その方のホストがやってくれただけです。
ホームステイは基本的には家族の一員として共同生活を営むことを基本としており、受け入れる留学生に対しての姿勢は千差万別です。
家族のように手厚くケアしてくれる家庭もあれば、ビジネスライクに必要最低限のコミュニケーションだけの家庭もあります。
ホームステイが決まるのは渡航の直前
ホームステイをお願いして、実際にホームステイ先が決まるのは、基本的に渡航の1〜2週間前です。
ホームステイ先はホテルではなく、また弊社以外にも複数の国の留学会社と契約していることが多いので、空きがあるステイ先は毎週変動します。
滞在している留学生も直前まで延長滞在するかどうかわからないこともあって、直前までどのステイ先が予約できるのかが分からないのです。
特に夏などの繁忙期の場合は、渡航の2〜3日前までホームステイ先が決まらないというケースもあります。
ホームステイ先の決定・変更は難しい
ほとんどのケースで、自分でホームステイ先を選ぶことはできません。
「このステイ先は学校から遠いから嫌だ」のような選択はできません。
そして、一度決まったホームステイ先を自分の都合では変えにくいということも理解しておきましょう。
ホームステイは「民宿」ではない
ホテルや民宿だと、他人に迷惑のかからない限り、思い通りの生活をしても文句は言われません。
でもホームステイは民宿ではないため、そうはいきません。
また、こういったことは滅多にないので注意してください。
- ホストと一緒に週末ショッピングやキャンプに出掛ける
- 帰宅後に宿題を一緒にやってくれる
- 学校からすぐ近くにある
- 自分が何もしなくても、ホストから積極的に話しかけてもらえる
- 食事のリクエストも聞いてもらえ、いつもおいしい食事が食べられる
- 白人の4人家族で犬ががいる豪邸
基本的にホストファミリーは「ホームステイ」という民宿を経営しているのではなく、自宅の空いている部屋を留学生に安価で貸し出し、食事を出してくれる関係です。
具体的なイメージをもう少し膨らませたい場合は、一番近いのは、年に一回しか会わない遠い親戚のうちにお泊りに行く感覚に近いかもしれません。
親類のうちにお世話になりに行くのに、滞在費を払っているからといって「食事がまずい! 量が少ない! 週末も世話しろ!」などは言えないですよね……。
英語が話せなくても大丈夫
「英語がうまく話せないけど、ホームステイしても大丈夫かな?」という不安を持っている方が多いと思います。
ホストは今までも沢山の留学生を受け入れてきた家庭ばかりですので、自己紹介すら出来ない英語力でも問題ありません。
ただ、ホームステイの依頼をいただく際に、「英語が話せない」というリクエストはしていただきたいです。
ホームステイ経験の長いホストを優先してご紹介し、「英語がしゃべれなくても生活できる環境」を整えさせていただきますので!
ホームステイ先の環境
では今度は、ホームステイ先のお部屋や設備環境についてです。
基本的には「その家庭によりけり」ではありますが、おおまかな特徴をまとめますね。
ホームステイ先から学校までの距離
ホームステイ先から学校までの距離は、大まかに30分〜60分程度です。
ホームステイ先がダウンタウンのことはめったになく、大体の場合郊外となります。
スカイトレインやバスを乗り継いで、だいたいこのくらいの時間はかかると思います。
個室をもらえる
ホームステイでは必ず「個室」がもらえます。
ですが、賃貸住宅とは違うので、写真で選ぶことも、事前に選ぶこともできません。
お部屋も場所によっては大きかったり小さかったり、多少掃除が行き届いていなかったり、窓がない場合もあります。
ホームステイ先のWi-Fi
最近ではほとんどのホームステイ先でWi-Fi(ワイファイ)を使ってインターネットを利用できることが多いです。
ただ、これも家庭によりけりでして、提供が保証されているわけではありません。
もし、ホームステイ先にWi-Fiがない場合は、各自でインターネットやデータ通信のできる携帯電話などの契約をする必要があります。
お風呂やトイレは共有
ほとんどの場合は個室以外(お風呂・トイレ・リビング)は共有スペースを使います。
そして、日本ではあまり聞きませんが、カナダではシャワーに制限時間を設けられることが普通です。
カナダの多くの家庭では、シャワーや温水はタンクにためたお湯を使うため、家族+留学生分のお湯が十分に確保されるわけではないからです。
そのため「シャワー時間に制限を設けること」はよくあることという認識を持ってください。
ルールを破ってシャワーを長く使うと、次にシャワーを使う人の時に冷水しか出ないというケースも発生します。
また、こういう日本との違いも知っておくと慌てないと思います!
日本とのトイレの違い
- トイレとお風呂は同じ空間にあるのが普通
- バスタブにお湯をためてつかる習慣はない
- トイレの床は排水構造になっていない(お風呂のお湯はバスタブから出ないようにする)
- トイレにはスリッパはない
- トイレのドアは通常は開けておく(「ドアが閉じている=誰かが入っている」という認識でトイレに鍵がない場合もある)
洗濯は週に1回が通常
洗濯は週に1回まとめてやるのが普通です。
ホームステイ先によっては、洗濯もやってもらえる場合がありますが、これも自分でやらなければならないこともあります。
ちなみにカナダでは、日本のように洗濯物を外に干すのは禁止されています。
そのため、洗濯と乾燥(乾燥機を使用)をセットで行うことが多いです。
週末は自由行動
ホームステイでの週末と言えば「ホストがどこかに連れて行ってくれる」と期待しているかもしれませんね。
でも、ほとんどのケースではどこにも連れて行ってもらえません。ゆえに、週末は自由行動となります。
ホストは1年中留学生を受け入れている「一般家庭」が多いため、留学生を連れて「どこかに遊びに行こう!」というケースは稀なのです。
ホストが共働きの場合は、週末に食材等の買い物に行ったり、教会に礼拝に行ったりすることもあります。
そういう場合は、ホストによってはどこかに連れて行ってくれることもあるかも知れませんが期待はしないようにしましょう。
消耗品やタオルは貸してもらえる?
消耗品やタオルなどはホストによっては貸与してくれることがありますが、自分で用意することが必要な場合もあります。
ホームステイ先での食事
では、ホームステイ先の食事はどのようになっているのでしょうか?
今度は気になるステイ先での食事についてまとめます。
基本的に1日3食は付いている
ホームステイ先での食事は、基本的に1日3食は保証されています。
そのため、ホームステイなら料理ができなくても、料理をしたことがなくても大丈夫ですね!
食物アレルギーの場合
食物アレルギーなどで特別なリクエストがある場合は、事前に伝えておきましょう。
ホームステイでの朝食
朝食はシリアルやトーストなどが多いでしょう。
基本的には素材だけ用意されていて、それを自分で用意して食べるのが一般的です。
たとえば、シリアルなら自分で器に入れてミルクをかける、パンは自分で焼いて自分でバターなどを塗る感じですね。
ホームステイでの昼食
昼食(ランチ)は学校で食べることになります。たとえばこんなパターンがありますね。
ホームステイでの昼食
- お弁当を用意してくれるパターン
- サンドイッチ等の材料を提供してくれ、朝にそれを使って自分で詰め込んで持っていくパターン
お昼はサンドイッチなどがポピュラーです。
ホームステイでの夕食
夕食はカナダでは5時、6時にとるのが普通ですので、それよりも帰宅が遅くなる場合はきちんとホストに連絡をしましょう。
毎日手作りの夕食かと言うと、そういうわけでもありません。こんな夕食の場合もあります。
夕食の例
- レンジで温めるだけの食事
- ピザやフライドチキン、ハンバーガーを買ってくるだけ
- 前日の残り物を簡単にアレンジする
ホームステイの食事の質・量は?
では、ホームステイでの食事の質や量ってどうなのでしょうか?
日本と異なりカナダの家庭の食事は質素な場合が多く、バラエティに富んだ食事はあまり食べません。
1週間連続でパスタ(ソースだけ違う)ということも珍しくはありませんので、異文化として受け入れましょう。
かと言って、食事の質について特別なリクエストをすることは難しいことのほうが多いですね。
もちろん、好みを聞いてくれる家庭もありますが、基本的にはその家で出されたものを食べるがルールですので。
量に関しては、多すぎて食べられない場合はちゃんと伝えましょう。
逆に足りない場合も遠慮せずに伝えた方が両者にとって幸せです。
日本食は希望できる?
ホームステイ先で日本食を希望することはほぼ不可能だと思っていてください。
ホームステイ先の家庭がたまたま日系人だった場合は、日常的に日本食を食べているということもありえます。
ただその確率は低いですし、そもそもその国での食文化を楽しむのも留学の醍醐味だと言えます。
(※ちなみにお寿司などは普通にお店で買える場合も多いです)
ホームステイでの注意点
ここからは、ホームステイでの注意点を更に詳しく説明します。
大きく3つの種類に分けています。
ホームステイの注意点
- コミュニケーション
- 家でのルール
- 「大人」としての自覚
コミュニケーション
まずは、ホームステイ時にホストファミリーとのコミュニケーションで気をつけることについて紹介します。
「ホームステイ」という、文化や言葉の違う状況では行き違いや誤解を避けるためにも最も大切なことですね。
自己紹介は自分から
初めてホストに会ったとき、まずは自分から自己紹介をするようにしましょう。
たとえばこんなお話が簡単な英語でもできるようにしておくと話題が盛り上がるかもしれません。
自己紹介でオススメのネタ
- 自分の出身地のこと
- 好きな食べ物
- 好きなこと・趣味
お土産は「無難なお菓子」を
ホームステイでお世話になるところに持っていく「お土産」。
何を持っていったらいいのか気になりますよね。
折り紙、風呂敷、富士山の絵など、日本のものを珍しがって買ってお土産にする方もいますが、やめておきましょう。
ホームステイ先では「形に残るお土産」は迷惑な場合もあります。
お土産には「無難なお菓子」がオススメです。話のネタになり、食べて終わりで、かつ好き嫌いが少なくて無難な1,000円〜2,000円くらいのお菓子がちょうどよいでしょう。
折り紙などは、子供のいる家庭ではいいネタにはなりますが、残念ながらあとではゴミになることも……。
ホームステイファミリーは基本的に常時留学生を受け入れている家庭ですので、多い場合で毎年数十名の留学生が入れ替わりで入ってきます。
ちなみにお土産は、空港で出発前に購入するのがオススメです。
出発まで空港で2〜3時間待つことも多いので、この間のちょうどよい時間つぶしになりますよ♪
また、出国ゲートを出たあとの空港のお土産屋さんは免税で消費税がかかりません。8%節約できてお得です。
積極的なコミュニケーションを
せっかくホームステイをしているのですから、積極的にホストファミリーとコミュニケーションをしましょう。
1人暮らし留学にはない最大のメリットは、現地の家族との濃密な交流です。
そして一度、こちら側だけでなく、ホストファミリーの立場になって考えてみてください。
もし、無言であいさつもしない生徒が勝手に部屋を使っているという状況だとしたらどうでしょうか?
ホストファミリーも気味悪がって会話をするのをためらうかもしれませんよね。
「ホストファミリーが相手をしてくれない、しゃべってくれない」というケースは大抵の場合、留学生の受け身的な姿勢が原因であることが多いです。
どんなふうにコミュニケーションを取ればいいか分からないときは、「お手伝いすることはないですか?」のような働きかけがオススメです。
あとは、「週末はどんなことをしてるんですか?」と聞いたり、自分が相手に興味をもっているんだ、ということを伝えるような質問がいいです。
外出時は連絡を
外出する時は、行き先と帰宅時間をちゃんと伝えましょう。
門限を守れないときも、電話やメールなどでの連絡を必ずしてください。
これは自分の家でも同じだと思いますが、ホストファミリーも家族同然。連絡もなしに遅くまで家に帰ってこなかったら心配です。
電話するのがめんどくさい、英語でどうやって伝えればいいかわからない、ではなく最低限のルールとして、遅くなるときは必ず連絡をしましょう。
連絡がないのに帰ってくるのが遅い場合、誘拐と間違えられ、警察に捜索願が出されたり、最悪の場合、日本総領事館に連絡が行き、日本でのニュースで行方不明として報道されることもありえますので……。
さらに、日本のご両親にも連絡がされ、また捜索にかかった費用等も請求されることもあります。
食べて帰るときには連絡を
友達と外食して帰る……のような場合は、必ずホストファミリーに連絡しましょう。
「夕食がいらない」ということを伝えておかないと、ホストが余計に夕食を作ってしまい、無駄になってしまうので。
質問には明確に答える
英語では、日本語よりも意見を聞かれたり、質問されることが多いです。
そんな時には、恥ずかしがらずに出来るかぎり明確に答えましょう。
「No」と答えることは失礼にはなりません。
むしろ、質問されているのに黙っていて答えないほうが相手にとっては不安になったり、失礼になることを覚えておいてください。
質問の意味が分からないのに、分からないと言えずに「Yes」とか「OK」とか答えてしまうのが最悪です。
失礼にならないように、相手に質問をもう一度繰り返してもらう表現を覚えて使えるようにしておきましょう。
ドアを締め切らない
お部屋にいるときに、ドアを閉め切っていると、ホストファミリーとしては何をしているのかもわからず、声をかけづらくなってしまいます。
なので、積極的にホストファミリーと関われるように部屋のドアは閉め切らないようにしましょう。
これは日本の文化なのでなかなか慣れないかもしれませんが、部屋にこもりきりになってしまうのももったいないですから!
ただ、寝る時や宿題をするとき、あまり話しかけないで欲しいときなどはドアを閉めても大丈夫ですよ。
ホームステイは信頼関係がとっても大切です。その信頼関係が築ければ、ホームステイもとっても楽しいものになりますよ!
感謝の気持ちを言葉に
ホストへの感謝の気持ちは必ず言葉にして伝えましょう。
英語でのコミュニケーションがままならないときにはちょっとした接触が印象を左右します。
ホストファミリーとの生活を円滑にする為には、できるだけいつも笑顔で、そして何事も「話し合う姿勢」で誤解を生まないように心がけることが大切です。
食事が美味しかったら、「おいしい」とちゃんと言葉にするなど、とても重要です。
家でのルール
ホームステイ先は日本ではありません。
日本とは文化が違い、日本での当たり前が「非常識」になったりマナー違反になることすらあります。
食器の片付けは自分で
食事のあと、使った食器は自分で片付けましょう。
片付ける方法がわからなくても、恥ずかしがらずに積極的にホストファミリーに聞くのをオススメします。
自分の部屋はきれいに使う
先ほど、個室が与えられると書きましたが、自分の部屋は常に整理して清潔に保つようにしましょう。
自分の部屋とは言え、あくまで貸してもらい、使わせてもらっているホストファミリーの家ですので。
ほかの部屋に無断で入らない
基本的にホームステイ先で使う部屋や設備はこのあたりです。
ホームステイで使う部屋
- 自分の部屋
- キッチン
- リビングルーム
- バスルーム
- 洗濯機・乾燥機のある部屋
自分の部屋とキッチンやリビングルームなどの共有スペース以外は無断で入らないようにしましょう。
自分のもの以外を使うなら承諾を得る
自分の部屋にあるもの以外を使用する場合は、ホストファミリーの承諾を得ましょう。
そして、当たり前ですが借りたものは元の場所へ戻すようにしましょう。
友達を呼ぶときは承諾を得る
学校の友人等を家に招待する時は、ホストファミリーの承諾を得ましょう。
もちろん、無断で友人等を家に宿泊させる事は厳禁です。必ず承諾を得てください。
トラブルの原因になりますので。
「大人」としての自覚
カナダでは19歳を超えれば大人です。
問題があった時は、一人の大人として冷静にホストファミリーと話し合って対処しましょう。
金銭貸借はしない
ホストファミリーとの金銭貸借は絶対に避けましょう。
「1ドルだけ貸して」と言われると少額で断りにくいかもしれませんが、きちんと断ってください。
人間関係において金銭貸借はトラブルになる可能性が非常に高いですので。
あと、ホストファミリーと外食する場合は自分の分は自分で払ってください。
ホストファミリーの子どもとの接触
ホストファミリーの家庭には子どもがいる場合があります。
その子どもに物(食べ物を含む)をあげる時や、その子を連れて外出する時には必ずホストファミリーの承諾を得ましょう。
うやむやにしない
ホームステイ先で分からないことがあるときや疑問があるときには必ず質問しましょう。
質問することは失礼ではありません。むしろ疑問を残したままにしておくとトラブルの原因になりかねません。
各家庭にはそれぞれの習慣やルールがありますので、それを理解することはかなり重要ですよ!
不満があれば直接言う
ホストファミリーとして悲しいことは、第三者から悪い評価を聞いたときです。
せっかくいろいろとお世話をしたのに、出ていく時に他のホームステイをしている留学生から悪い評価を聞いたらがっかりしてしまいます。
何か不満があるときには、
直接ホストファミリーに話をしましょう。
ホームステイ先での貴重品の管理
ホームステイ先での貴重品の管理に関しては、スーツケースに入れてカギを掛けておくぐらいしかありません。
また、学生ビザ、就労ビザなどがあれば銀行口座が作れるので、お金であれば銀行に預ける方法もあります。
ホームステイで失敗しないために
では、最後にホームステイで失敗しないための2大事項をまとめます。
きちんと話し合う
上でも少し書きましたが、ホームステイにおいてコミュニケーションは超大切です。
だって、今までまったく知らなかった人の家に居候するのですから。
「コミュニケーションが大切なことなんて当たり前でしょ?」と思われそうですが、意外にできていない方が多いんです。
ネットでは「ホームステイへの不満」をつづっている方の記事を目にすることもありますが「ちゃんと話し合ったんですが」という文言がないものも多いです。
残念ながら「しっかりと話し合った結果、それでも改善されなかった」というものは意外と少ないのです。
相手もイングリッシュスピーカーである以前に人間です。
こちらが困っていることに対して、きちんと「困っている」と伝えれば、どうにかしようと考えてくれるはずです。
学校の友達やネットに不満を書き綴っても何も改善されません。まずはホストファミリーと話し合ってみて、どういう対応をしてくれるかを確認しましょう。
最初から長期で申し込まない
もう1つ大切なことは、ホームステイを最初から長期で申し込まないことです。
いきなり「6ヶ月のホームステイをしたいです」というお話をいただくケースもありますが、これはオススメしません。
なぜなら、ホームステイはやはり「人と人」なので、「このホームステイ先は合わないな」と感じるケースもあるからです。
例えば、そのホームステイ先で滞在する期間が1ヶ月なら割り切って生活することができますよね?
それが、3ヶ月や6ヶ月だったら悲惨です。もう家に帰りたくなくなってしまいますよね。
まずは1ヶ月の間、しっかり様子を見て、気に入れば現地で延長も可能です。
その間に学校の友達と一緒に住もうなんていう話になるかもしれないですし、いい物件を紹介されるかもしれません。
ホームステイは、まずは1ヶ月だけ申込みをするようにしましょう。
ホームステイのメリット・デメリット
ホームステイについていろいろ書きましたが、もっと具体的にイメージを持ってもらうために、ホームステイのメリット・デメリットについて、実際にやった人の体験をまとめました。ホームステイをするべきか迷っている方の後押しになればうれしいです。
ホームステイのメリット
当たり前ですが、ホームステイにはオススメできる良い点、あんまりな点の2つが存在します。
まずはホームステイのメリットから紹介しますね。
費用を安く抑えられる
なんといってもホームステイのメリットは費用を安く抑えられること。
1人暮らしではなく、たとえシェアハウスやルームシェアに1ヶ月間滞在するとしても、家賃だけでも600ドル以上はかかってしまいます。
それに追加で、3食の食費も足すとすぐに1,000ドルを超えてしまうことでしょう。
ホームステイなら、3食がついて面倒まで見てくれるのに1ヶ月1,000ドルもかからないところも多く、最初の滞在先としてはかなりオススメです。
ホームステイには食事がついている
上でも触れましたがホームステイ中は朝食、昼食、夕食の3食をホームステイ先が用意してくれます。
たとえば、カナダに到着した日を想像してみてください。
到着した日にやるのは大変
- 現地カナダのスーパーに買物に行く
- 調味料や食材を買う
- 使い方もよくわからない調理器具を使ってご飯を作る
どうでしょうか? 想像しただけでも大変そうですよね……。
「じゃあ外食すればいいよね?」と思いそうですが、たとえばバンクーバーでの外食は日本と比べると割高です。
その点、ホームステイであれば、食事を作ってもらえるだけでなく、食費を安く抑えることもできるというわけですね!
ちなみにホームステイでは洗濯をしてくれるところも多いのもうれしいですね。
物件の安全さ・きれいさが保たれている
日本にいるとあまり想像がつきませんが、シェアハウスやルームシェアは、住んでいる人によって、清潔さに欠ける物件があります。
その点、ホームステイ先だと、台所やお風呂などの「共有スペース」はホームステイファミリーが掃除をしてくれますし、自分の部屋も綺麗さを保てます。
部屋がきれいなことって実はすごく大切です。
でも、この「部屋の綺麗さ」もホストファミリーの性格や文化によって差があります。
日本人は、国際的な水準と比べてきれい好きだと思います(神経質って言われるくらいに)。
なので、自分が求める家の清潔さを要求しないように注意しましょう。
生の英語で会話ができる
語学学校に通い始めると気づくことですが、実はきちんとした英語に触れる機会はあまり多くありません。
同じ学校に通う外国人の生徒同士は英語で話をしますが、その人はネイティブではありませんよね?
たとえば、カナダに留学していて日常生活で会話をする「英語ネイティブの人」って、こんな人ぐらいなのです。
英語を使う相手
- 語学学校の先生
- 立ち寄った店の店員さん
せっかく留学するのなら、生活の中をできる限り英語に染めてしまいたいところ。
その点、ホームステイでは英語を使って思う存分会話ができます。
私が滞在したホストファミリーは、高校生の息子さんがいましたが、その息子さんとたくさん会話をしていました。
相手も英語がわからない私に対して、わかりやすい言葉で話してくれたので、かなり英語の勉強になりました。
ただし、ホストファミリーにも様々な文化的背景があって、英語を母国語としないホストファミリーも珍しくありません。
「英語が母国語で、青い目をした金髪のホストファミリーを希望する」などというのは、差別的で失礼なことなのでやめましょう。
こんなふうにまとめてみると、いかにホームステイが得られるメリットと照らし合わせてもお得か……がおわかりだと思います。
ホームステイのデメリット
では、お次はホームステイのデメリットについてまとめます。
食事が合わない
ホームステイでよく耳にするのが、ホストの作る食事が合わないという話です。
海外の方との共同生活なので仕方がないのですが、ご飯が合わないということは可能性として考えられますよね。
ただ、こういった状況になる原因は、そのホームステイ先が、ホームステイ受け入れを始めて間もないということも考えられます。
知っておいてほしいのですが、生徒のことを考えているホームステイ先は、できるだけ食事に気を使って用意をしてくれます。
それでも、合わない場合は、率直にホストファミリーに伝えることで改善をしてくれます。ぜひ勇気を出して伝えてみてください。
ただし、率直に改善を要望することと、失礼に相手の料理をけなすことは全く別なので、注意してください。
料理が口にあわない場合は「油が多すぎる」、「香辛料が強すぎる」、「味がうすすぎる」などと、具体的に要望しましょう。そうすれば、ホストファミリーの側でも要望に応じて対応が可能です。
ただ単に、「料理がまずい、口に合わない」とだけ言われても、ホストファミリーの側ではどうしようもありません。
このように、失礼にならずに自分の要望を聞いてもらうことが、生きた英語のコミュニケーションです。外国の人と共同生活をするホームステイは、コミュニケーションの場数を踏む絶好の場所です。
ホームステイ先のルールに合わせなければならない
ホームステイは、ある「一般家庭」の中で生活するという状況です。
ホームステイ中はそのファミリーのルールに基づいて生活しなければなりません。
例えば、「夜9時までに帰らないと食事を残しておいてくれない」といったルールの家庭もあります。
でも留学生が好き勝手をしてしまうと、「世話をする責任」のあるホストファミリーも困ってしまいますので、仕方ない部分でもありますよね。
もし、どうしても自分のスタンスと合わないと思うことがあれば、まずはホストファミリーに相談してみましょう。
「何でもまずは相談」というのは、ホームステイをする上での鉄則ですので。
ホストファミリーと合わない
「なんか、ホストファミリーと合わないなぁ……」というお話も耳にします。
ホストファミリーの対応が冷たいと感じたり、ホームステイをしていても「楽しくない」と思われるという方もいます。
正直なところ、すべての人間同士の「馬が合う」ということはありえないため、合わないというケースも当然ありえます。
ただ今一度、こちらを考えてみてほしいです。
考えてみてほしいこと
- 1人で部屋に閉じこもっていませんか?
- ホストファミリーに笑顔で接していますか?
- コミュニケーションを取ろうとしていますか?
先ほど、「人間同士」という言葉で表現しましたが、まさにそういうことなのです。
人間同士なので、こちらの対応が良ければ相手の対応もよくなる……ということは当たり前に生じます。
「ホストファミリーの対応が悪い」のは本当に相手だけの問題なのか、考えてみてください。
それでも対応が悪いと感じるときには、ぜひ思っていることを伝えてみてください。相手に悪気がないことは意外と多いですので。
まとめ
さて、今回はホームステイについてかなり詳しくまとめました。
ルールはあるにせよ、最低限のマナーを守ってステイ先に滞在すれば、楽しい滞在になります。
「カナダで生活するとはこういうことだ」と何でも受け入れて、前向き・積極的な姿勢でホストと接していれば、ホストもいろいろと世話を焼いてくれたり、どこかに連れて行ってくれたりなどしてくれるかもしれません。
友達と一緒に週末遊びに行くのは義務ではなくて、自然な成り行きですよね。
ホームステイのメリット、デメリットも踏まえて、他の滞在方法とも比べながら、「郷に入れば郷に従え」という言葉にあるように、ホームステイ先では家族の一員になったと思って生活を楽しんでください。